財務省と自衛隊を定年まで勤め上げた樋口と大友。
かつての職場の上司によって、送り込まれたJAMS(全国中小企業振興会)なる組織は、広い執務室に保証された高給と天下り役人にとって天国のような職場。
JAMSは中小企業の債務保証を行っている組織であり、彼らの仕事は時効を過ぎた借金を取り立てるという無理難題、だから成績を残さなくてもまったく問題無し。
けれど給料泥棒のような境遇に我慢がならないこの二人、適当に仕事をしているふりをしている先輩達をさしおき、真面目に仕事を取り組んでしまったことから、さあたいへん。
とまあ、役人の天下り(と官僚主義)を猛烈に皮肉っている痛快な小説です。
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