真保裕一の新作ということで読みましたが、社会派というか大河ドラマ系というか、今までのちょっと毛色が異なる小説です。
太平洋戦争勃発によって、その運命を狂わされたアメリカ在住の日系2世達。彼らの苦悩を描いた小説ですが、単純に日系2世の若者がアメリカ社会の偏見の中で軍隊に志願し、そして戦う、それだけの小説ではありません。 この手の話であれば、日本という国を信じている1世達とアメリカで生まれ育った2世の世代間の考え方の違いは必ず取り上げられますが、対立軸はそれだけではありません。
続きを読む "栄光なき凱旋/真保裕一" »
戦後の混乱期、激戦の痛手を負った沖縄。
終戦からの6年間、ケーキ(景気)時代とも呼ばれる、沖縄の人々が誰もがこぞって密貿易に関わっていた時代がありました。混乱の時代だからこそ、自分自身の器量で大金を掴むことができる。
そんな沖縄の人たち自身が煌めいていたウチナー世において、その中でもひときわ輝いていたのが夏子です。
続きを読む "ナツコ―沖縄密貿易の女王/奥野 修司" »
マリーンズの魂のエースと言われるジョニーこと黒木智宏。マウンドの上からバッターを睨みつけ、雄叫びを上げる。
最近は1軍で登板することはほとんど無くなりましたが、それでもマリンスタジアムでジョニーが登板すると球場の雰囲気はガラリと変わります。そう選手もファンでさえも。 昨年、ジョニーが先発した8月28日は凄い熱気でした。
この本はそんなジョニーの半生を追った本です。
続きを読む "マウンドの記憶/平山 譲" »
今日のキリスト教の根幹である聖書。 その聖書は、マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの4つの福音書、使徒書、パウロの書簡などで構成されます。現在のこの形になったのは西暦200年頃といわれてますが、その頃はマリアの福音書そしてユダの福音書を正典にもつグノーシス派など様々な宗派があったそうです。
しかし新約聖書の編纂・普及により、もともと異端と見なされていたそれらの福音書は失われていきました。その失われたと思われたユダの福音書が発見されたということは、原始キリスト教の姿を知る重大な発見です。
続きを読む "ユダの福音書を追え/ハーバート・クロスニー" »
夫が好きでないことに気づいてしまったリリ。 結婚した時は好きだったはずなのに... 家には居たくない。 夫が寝ている家をそっと抜け出し、夜の公園をふらふらと散歩する。深夜だというのにいろんな人がいる公園。千鳥足の人、寝そべっている人 そして自転車でぐるぐると廻っている青年。 その彼と昼間のスーパーで出会って...
続きを読む "夜の公園/川上 弘美" »
AK47、通称カラシニコフ。 簡素な構造がゆえに信頼性の高いこの銃は世界中の紛争地帯で必ず登場します。
前作ではアフリカの"失敗国家"におけるAK47の実態に迫った力作でしたが、今回も南米とアジアにおけるAK47に迫ります。
続きを読む "カラシニコフII /松本 仁一" »
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