たまには笑える本をと思って買ってみました。
正解でした。面白い!笑えます。
舞台は静岡県のお嬢様学校。
理科の先生を務める編者が生徒達に出した自由研究。その内容は、真面目なものから思わず吹き出してしまうようなものまで各種様々です。
なにもフルコースじゃなくともいい、長いレポートじゃなくとも結論がでなくともいい。ちょっと試しただけでもいいじゃないか。結論はどうあれ、すごいって感動しただけ素晴らしい。そういう温かい先生の指導の元に繰り広げられる実験の数々。
まとめる2行から3行で終わってしまう小さな研究。でも楽しんで研究・実験している様子が目に浮かびます。
気の毒なのは巻き添えをくらった家族。
どのくらい正座ができるか家族全員で正座をさせられた上に、昔の人だから足が短いといわれてしまったお父さん。くさい靴下を鼻に押し付けられた犬。本当に気の毒です。
でも本人だって体を張ってます。
前転を連続して13回やって「酔っ払ったおやじ」状態になったり、イチゴの種の数を数えてるんですから。
楽しく勉強すること、大切ですよね。(でも、はたから見てると大笑いです)
しかし、偉いのは編者でもある清先生、私だと「そうじゃない」とか「こうだよ」と言いたくなるところを言わずに、生徒の自主性に任せている。なかなかできることじゃないと思います。
こんな先生の教われば、理科嫌いの子も減るんでしょうね。
女子中学生の小さな大発見
編者 清邦彦
ジャンル ノンフィクション
出版社 新潮社
文庫版 184ページ
価格 420円
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