「雑草という名前の草は無い」と言いますが、この本では章毎に道端に生えている"雑草"の一つ一つを取り上げ、それに絡んだエピソードで織りなす恋愛小説です。相変わらずイイトシのオッサンが読む本ではありませんな(笑)
しかしこうして読んでみると、身の回りには食べられる草の多いこと。
いやもちろん、アク抜きとかの手間は必要ですけど。野菜の値段が高騰している今、この本片手に近所へGo!
読み終えて思ったのですが、始めから中頃の章まで、ちょっと話のテンポというか文体というかなんか違和感を感じました。なんか今までの有川浩とは違うような... ひょっとして、こういう微妙な距離感の男女の心の機微というのは苦手なのかなーと感じたりして。10章のベタな甘い話になるともう有川浩の得意分野!という感じになるんですけどね。
それに中盤の章はどうもマンネリ感が拭えないですね。
なんかおんなじパターンの繰り返し。
読後ちょっと調べてみて判ったのですが、この話は携帯小説のノベライズ(ちょっと言葉の定義として変だな?)みたいですね。だから通しで読むといろいろ粗を感じたのかも知れません。
著者 有川浩
出版社 角川書店
四六版 359ページ
価 格 1,575円
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