さて吸気系の次は排気系を見学。
吸気は空気を吸い込むだけなので送風機と消音器だけですけど、排気系はトンネル内の汚れた空気を綺麗にして排出するので、少しばかり複雑。
まずトンネル内の汚れた空気は、車が走る本線の下にあるダクトを経由してこの部屋にやってきます。
この部屋の天井にはスプリンクラーがあるのが判りますか?
何のため?と思ったのですが、トンネル火災発生時にはこのスプリンクラーで空気の温度を100度以下に下げるんだそうです。
そうしないと、送風機が壊れてしまうから...なるほどね。
さてこの部屋からは排気系のダクトが覗けました。中では工事関係者の方が作業をしていました。(実は見学の順序とはちょっと違いますが、今回は空気の流れに沿ってアップします)
ダクトを通ってきた、トンネル内の汚れた空気はまず電気集塵機で、SPM(まあ細かい塵ですね)を除去します。
この集塵機は汚れが溜まったら自動で水洗浄するそうで、床にはピットが切ってありました。
で送風機。
こちらは先ほどの吸気系とは違って、金網がついてません。
なので送風機のファンがむき出しに見えてます。
ここでアレ?と思いませんか?
この部屋にあるのは送風機が一つ、そう排気系は2系統ある送風機がそれぞれ別の部屋になっているのです。それはメンテナンスで人が入るので、片方ずつ停めて作業できるようになっているワケです。
で人が入っていることを確認できるようにパトライトがついてます。
作業中はコレをくるくる回すわけですね。
さてダクトから集塵機を経由して送風機を通った後は、今度はこちらへ。
ここで光化学スモッグの原因となるNOxを取り除きます。
上の写真は前段の加湿器。湿度をあげるとNOxの吸着がよくなるのだとか...
吸着にはこういう活性炭のようなものを使っているそうです。
そして吸気系と同じく消音器。
二系統に分かれているから数も半分(54個ですね)
そして整流版(?)を通って換気塔へ。
こっちは吸気と違って高いので、空がちょびっとしか見えない...
しかも二系統だから八角形の半分だしね。
この八角形の形はいろいろ思考錯誤したものだそうですが、その甲斐あってグッドデザイン賞に選定されたそうです。
ちなみに設備の詳細な説明はこちらにあります。
<続く>
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