なんじゃそれ?と思うようなタイトルですが、この本は暮らしの手帖に掲載された食に関するエッセイの中から、40編あまりを選び出し収録されたエッセイ集です。
暮らしの手帖は親が購読していたので、なぜか小さいころパラパラとページをめくりつつ、家電のテストのページとか読んだ記憶がありますが、当然のことながらエッセイなんて読みもしませんでした。
でも今この本を手にとって目を通してみると、このエッセイを寄せたのはそうそうたるメンバーです。井伏鱒二や吉川英治といった小説家やサトウ・ハチローに草野心平、高濱虚子、それに坂口安吾といった具合。豪華な執筆陣ですね。
もちろん既に鬼籍には入られた方も多く、当然のコトながら執筆時期も実に様々。暮らしの手帖創刊60周年記念に発刊されたそうですので当然といえば当然。
なので食に関するとエッセイと一括りに言っても、戦争の記憶が鮮明な頃と今とでは食に関する状況も違いますし、考え方も違います。
でも状況や考え方が違っても、食べ物に関する話を聞いたり読んだりするのはとても面白いです。美味しかったもの、大好きなもの、記憶に残っているもの、調理方法などなど。
美味しそうだなぁと思ったり、ええっ?と思ったり、小説とは違ってリアルに共感できますよね。だって食事をしない人はいませんから。
でも面白いのは、おむすびといった単純な料理でさえも10人に語らせたらそれぞれ別の話が出てくる点(この本にはおむすびに関する話が6編収録されています)。同じように思えても微妙に違うんですよね。
とても面白く読みました。
ただ...この本の活字がみすず書房のようなレトロなフォントなんですよね。ちょっと読みづらくて私は苦手です。
ちなみに表題の「バナナは皮を食う」ってどういうコト?それは読んでのお楽しみ。私は目からウロコでした。
出版社:暮らしの手帖社
四六版:229ページ
価 格:2,310円
暮らしの手帖!、懐かしいです。
自分の母親が購読していました。
電化製品の比較が面白くて、暇なときに良く読んでいました。田舎なもで遊ぶところが無かった。orz
投稿情報: lotushoshino | 2009/05/23 19:52
yomikakiさん☆こんばんは
食べ物に対する興味って、昔も今も変わらないものなのですね。
手間暇かけたものの美味しさもいいけれど、単純に美味しいものの方が魅力的なのは何故なんでしょうね?
投稿情報: Roko | 2009/05/23 22:22
lotushoshinoさん
あまり子供向けと思えない雑誌でしたけど、なんだか読んじゃってましたね。やっぱり家電コーナーですか?(笑)
Rokoさん
そうなんですよね。手間をかけなくても美味しいものってたくさんありますし、結構そういうものの方が記憶に残っていたりします。
投稿情報: yomikaki | 2009/05/24 07:26