自ら命を絶つ決心をした千鶴。
しかし訪れた日本海側の寒村でそれに失敗してから、すっかりその気も失せ、その村 木屋谷でのんびりと過ごし始めます。
ゆるゆると流れる時間、民宿の主人、田村のガサツな優しさに千鶴は癒されていきます。
朝起きて、ご飯を食べて、ぼんやりと歩き、寝る。
そんな生活は、いろいろと考える時間がたっぷりあるけど、ゆったりとした自然のリズムの前に思考停止、
考えること自体が面倒に...
確かに、時間がたっぷりある時って以外と何も考えることができなかったりします。
それがましてや自然の中だったら...
著者の柔らかい文章も相まって、ゆるゆると時間の流れる木屋谷がとても暖かい素晴らしい場所に思えてきます。
私も木屋谷でぼーっとしたくなりました(笑)。
この話は瀬尾まいこが教師として赴任していた丹後半島を舞台としているそうですが、その地元の協力の元に映画化されるそうです。
今秋公開のこの映画は加藤ローサ主演だそうですが、どんな映画に仕上がるのでしょうね?ちょっと気になります。
天国はまだ遠く
著 者:瀬尾まいこ
ジャンル:小説
出版社:新潮社
文庫版:183ページ
価 格:380円
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