東京タワーって行ったことありますか?
東京に住んでいると意外と行ったことなかったりします。私も社会人になるまで行ったことがありませんでした。
その私が始めて東京タワーに行ったのは仕事で。
1年ほどの間、東京タワーに月1回程度登りにいったものです。
遊びでは一度も無かったりして...
その東京タワーができたのは1958年、ちょうど今「3丁目の夕日」という映画をやってますが、あの頃です。その東京タワー、出来た当初はピザの斜塔のように傾いているという噂があったのは知っていますか?
とうとう東京都建築局に勤務していた著者に、まっすぐ立っているか調べて来いとの指示が出ました。
そんな話を筆頭に建築にまつわる興味深い話が6章にわたって納められています。
東京タワーの件はどうしたか?
なにせ50年ほど昔の話です、今のようなレーザー測量など考えられません。
それでは東京タワーのてっぺんから錘を吊り下げて、ちゃんと正しい場所にぶら下がっているかを確認したそうです。
著者が登ったワケではないようですが、凄い人がいるものです。
東京タワーのてっぺんですよ。高さは333m!
その証拠写真が19ページに載ってます。細い塔の先端で、先端を股ではさみ直下を撮った写真、両足と真下の風景が写ってて、見てるだけで身がすくむ思いです。
結果傾いていないことが判明したそうですが、いやーよくやったものです。この小さい写真1枚だけでも一見の価値があると思います。
東京タワーの次に面白かった話は、大正二年竣工の川崎貯蓄銀行渋谷支店の話。
駅前の整備に伴って邪魔になったビルは地下室をちょん切られ、移動させられ、最後には火災実験で燃やされたしまったとか... なんだか哀れなビルですね
その他にもお風呂屋さんの煙突の話、ビル風の話などなどなど...
かといって小難しい話は全くなくて、気軽に読めますよ。
著者 豊島 光夫
ジャンル ノンフィクション
出版社 文芸社
四六版 203ページ
価 格 1,470円
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