先日、首都高湾岸線を通行止めにして、中央環状線の架設工事が行われました。
それだけ聞くとふーんという感じですが、この架設工事に使われたクレーンがDemag CC-8800という日本最大級のクレーン(もちろん陸上の移動式で)と聞くとおっ!?と思いませんか?
しかもこの工事は土曜の深夜、なら見に行こうということで、行ってきました。近くに車を停めて工事現場に行ったのですが、もう一言「デケェ」、それにつきます。
左の写真はクレーンからかなり離れているのですがそれでもカメラのフレームに納まり切れない... ということで三分割してパノラマ合成したものです。ちょっと合成がうまくないところがあるかもしれませんがそれはご勘弁の程を。あっ、あとこのEntryの記事の写真は、一部を除いてクリックで拡大します。
今回の工事は、先日西新宿ジャンクションから大橋ジャンクションの間で開通した首都高中央環状新宿線のその先、中央環状品川線が湾岸線に接続するジャンクションの工事です。大橋ジャンションの方から来た内回りから湾岸線の西行に接続するランプになります。詳細はこちらのページの参考:工事の概要等( PDF/340KB )が詳しいです。
で、今回は上の写真のクレーンで桁を吊って、下の写真の先に繋げようって工事です。
しかしデカイ。
御覧の通り、クレーンのアーム(ジブ)には航空障害灯がついている位の高さ(長さ)なんですよね。
今回のクレーンはMICという名古屋の会社の所有なのですが、そこのスペック表によるとこのジブの長さは108m(煩悩の数と一緒ですねw)。デカイわけだ。
そうこうしているうちに湾岸線の東行が通行止めに。
やがてクレーンのエンジンの咆哮が聞こえ、桁が上がり始めました。
あまりの大きさに、距離感が狂います。
すでに架設してある桁より高くまで吊ったところで、そろりそろりとその先にジブを伸ばしはじめました。
その架設の様子を見守るのが、現場近くにセッティングされた高所作業車。カメラを構えているところを見ると記録の係りの方でしょうか?いいなぁ、あそこから見てみたい...
と思ってたら、こんなのがあるのを発見。
工事現場のフェンス内には入れないものとばかり思ってましたが、粋な計らいですね。いやーホームページ等にも記載がなかったので...
早速中へ
間近で見るDemag CC-8800はデカイ!
写真じゃ、その大きさが十分に伝えきれないような気がしますが、左側にある翌週に架設予定の桁から大きさが推測できるでしょうか?
斜め後方から眺めた全景です。
後ろにタイヤの付いたワゴンがあるのが判りますでしょうか?これはカウンターウェイト。要は108mもあるジブの先に最大1,250㌧もの荷物を吊り下げるわけですからクレーンがひっくり返らないようにする為のオモリというワケです。
このカンターウェイトワゴンだって半端じゃないですよ。あのタイヤの直径が約3m位もあるんですから!
カウンターウェイトワゴンに搭載しているウェイトが一枚9.7t、それにいろいろ本体の重さを加算していくと 全部で640t、こんなのがヒューン、ヒューンといったサイレン鳴らしながら動くのですからもの凄い威圧感です。(ちなみにサイレンはこちらで聴けますw)
ちなみにこのDemagCC-8800 は1250tの吊り上げ能力があるということですが、どんな条件でも1250tというわけではありません。ジブが垂直に近い角度であれば1250tになりますが、ジブを倒して遠くに荷物を運ぶということをすると、クレーン自体がひっくりかえらないようにするために吊り上げ能力は落ちます。よく考えると当然ですね。
そうそう、工事現場の見学者スペースには大きな友達がたくさんいましたよ~
やがて桁は、所定の位置に近づきました。
今度はソロリソロリとおろしていきます。
よく見ると既設の桁には人がたくさんいますね。
いや桁だけでなく、今回桁を載せる柱の上にも人がいます。
何やっているんだろうとじっと見ると、今回設置の桁からぶら下がっているロープを引っ張ってます。
かと思えば、こちらでは桁を押してます。
あれだけの大きさのものを、クレーンで吊っているとはいえ、人力で教えているところがなんとも凄いですね。
位置がだんだん合ってきたのか徐々に桁が降りてきます。
しかし、柱の上のヒト。
まるでスポットライトを浴びているみたいにくっきりと浮かびかがっています。
はっきり言って、カッコイイ!! ヒデキ~!!! って誰よw
とはいうものの、あれだけの重さのものに押しつぶされそうになっているのはちょっと怖いかも。
逆にあまりの大きさに、そんなことも感じないのかもしれませんけどね。
やがて所定の位置に納まったのか、動きが無くなりました。桁を吊り上げ始めてからここまで約1時間。なかなか迫力ある作業でした。
やっぱり大きいものには、目を奪われてしまいますよね。
<次週に続くw>
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