ダ・ヴィンチ・コードで一躍有名になったダン・ブラウン。そのダン・ブラウンのデセプション・ポイント、読みそこねていたのですが、文庫を見かけたので読んでみました。
アメリカ大統領選に出馬している上院議員セジウィック・セクストン。国家偵察局(NRO)に務めるレイチェルは、ある日父の対立候補である現職大統領から、出頭命令を下される。その真意とは...
ダ・ヴィンチ・コードでもそうだったように、この本でも冒頭から小気味よく話が進んでいき、あっという間に小説に没頭してしまいます。このテンポの良さは流石ですね。
NASAが発見した世紀の大発見を、情報分析の立場から分析してくれと言われたレイチェルですが、その発見は世界中を驚かせるに十分な発見。しかしその発見と発表の影には、大統領選に関わる陰謀が渦巻いていた。
というのがストーリーですが、話は二転三転して息をつく間もなく話がどんどん進んでいきます。それはそれで非常に面白いのですが、この話いかにも映画化されるのを想定しているというような話の内容で、そういった意味ではちょっと鼻につく感じがなきにしもあらず。
でもそこは割りきって読むと、非常に面白いエンターテーメント小説ですね。ラングドンシリーズとは違って、おそらくシリーズ化はされないとは思いますが、またダン・ブラウンを読んでみたいと思わせるような話でした。面白かったですよ。
著者 ダン・ブラウン
訳者 越前敏弥
出版社 角川書店
文庫版 427 / 413ページ
価 格 上・下 各巻 700 円
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