成南電機工科大学のサークル、機械制御研究部。誰が呼び始めたか略して"キケン"。 その名に恥じぬ危険な香りのする先輩たちに勧誘されて、入会してしまった新入生の元山と池谷。はたしてそのサークルライフは...
いやー思わず大学生活を思い出してしまいましたよ(笑)
私も理系で男ばっかのキャンパスライフを過ごしてましたら、学祭の雰囲気なんぞ、懐かしいなーと久々に学生生活を思い出すような小説でした。
有川浩は女性作家なのによくこういうノリの小説を書けたなぁ~と思う反面、実際にはこんな侠気をもったヤツは少ないし、もっとガサツだぞ~と感じたりして... まあそのへんは女性から見た理想像ってことで...
それと、話の出だしで思ったほど、この機研は"キケン"でなくて、ちょっとがっかり。
それに話の構成がなんかしっくりこない。 主人公が妻に昔話を語るという構成になっているのですが、それが判るのは第一章の終わりになってから。思わず、アレ?って感じたのは否めません。
でも一章一章は有川浩ワールドが広がりますし、最終章の主人公が母校を久々に訪れるエピソードは、卒業した後の現役生を見る視線、寂寞とした想い、学生時代の仲間たちとの関係などなど、思わずうんうんと頷いてしまうほど、共感しちゃいましたね。良かったです。
しかし...もう少し構成を練り直してくれたらなぁ~
著 者 有川浩
ジャンル 小説
出版社 新潮社
四六版 271ページ
価 格 1,470円
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