私が椎名誠を知ったきっかけは、中学の頃創刊されたBE-PALに出てた東ケト会(東日本なんでもケトばす会)。
たしか外房かどこかだったと思いますが、見開きのグラビア記事で見かけた巨大焚き火での記事です。なんだか面白そうなことをする人がちがいるんだなぁと、椎名誠と東ケト会の記事に見入ってしまいました。
やがて椎名誠が東ケト会のことを「怪しい探検隊シリーズ」として本にしているということで、を読みはじめすっかりファンになってしまいました。
やがて自伝的小説「哀愁の街に霧が降るのだ」を読むことになることなるのですが、そこで椎名誠が私の大先輩だということ判明。キャンプが好きだということも相まって、益々親近感が増したんですよね。
まったく普通の小説を書くようになってから、少し遠ざかってしまいましたが、それでも「哀愁の街に霧が降るのだ」に続く自伝的小説は必ず読んでいます。
そしてこの「新宿遊牧民」が完結編!?この本は読まないでいられようか、いやあるまい(反語法w)
で読み始めたのですが...うーん。
いや話が脱線して時間軸が行ったりきたりというのは「哀愁の街に霧が降るのだ」でも経験してるし、それが椎名誠の文章の味でもあるのでいいのですが、登場人物が多すぎる!学生の頃とは違い、だんだんと彼の活動範囲や交友の輪が広がっているのでしょうがないのだとは思いますが、読んでいて誰が誰なんだかワケ分からん。
欧米の小説のように折り返しに登場人物一覧をつけて欲しいくらいです(笑) でも我慢して読んでいけば、だんだんと頭の中が整理されてきます。というか主要な登場人物が淘汰されるというべきか(苦笑)
でも上記のBE-PALに出た経緯や映画を撮る話、あのサントリービールのCMの話、居酒屋経営のトクさんこと大田さんの話など、椎名誠ファンにとってはたまらない話ばかり。(「ビールをまわせ 底まで飲もう」ってCMは、今ちょっと調べたらなんと23年前なんですね)
なんだか「哀愁の街に霧が降るのだ」から読み返したくなりました。
著者:椎名誠
出版社:講談社
四六版:429ページ
価格:1,785円
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