十年くらい前かな?三省堂の新明解という辞書が面白いという話題になっていた時期があった気がします。辞書って調べるだけでなく、パラパラっとめくって、目についた言葉の用例とかを読んでみるととても面白かったりします。
ウィキペディアなんかもそうですよね。
ある言葉を調べているハズが、そこにあった別の言葉のリンクを辿り、何時の間にやら何を調べていたんだっけ?となることもあります。
この本はその新明解国語辞典、略して新解さんの面白さに気づいた赤瀬川さんのエッセイ集です。ひょっとして昔の新解さんブームはこの本が発端だったのかな?
いやーでもホント、ここに拾い上げられている新解さんの用例はとても面白い。
【ねばねば】
-した灼熱と、たえまない靴音と汗ばむ倦怠にひたって、すれちがうイタリア娘の腰と足を鑑賞していると・・・
なんで、「ねばねばした灼熱」で止めないの?
エロ親爺だねぇ(笑)
【うれしい】
あいつもだめだったかと思うと、嬉しくなっちゃう
なんか腹黒いんですけど(笑)
こういう用例を拾い上げて、赤瀬川さんと編集者との掛け合いエッセイが綴られていて思わずニヤリとしてしまいます。この本は10年前の本なんですけど、今も新解さんはそんな感じなんですかね?思わず買いたくなってしまいました(笑)
ちなみにこの本の後半は新解さんとは別の、「紙」についてこだわったエッセイになっていますが、そちらも面白かったですよ。
著者:赤瀬川原平
出版社:文藝春秋
文庫版:317ページ
価格:540円
この本も新明解国語辞典も愛読書です。
読書として笑える辞書は新明解だけです。言葉の本当の意味に真っ向から向き合った辞書は他にありません!
古いほど過激で面白いらしいので古本屋で版の古いのを探すと吉かと。
投稿情報: chanshira | 2009/12/28 14:09
chanshiraさん
愛読書でしたか(笑)
版によっていろいろと表現が違うというのも面白いですよね。調子にのってたり、反省したりしてるのでしょうか?新解さん
投稿情報: yomikaki | 2009/12/29 07:49