映画化された鴨川ホルモーの原作者、万城目学の新作で、鴨川ホルモーの京都、鹿男あをによしの奈良に続く、三都物語の最後、大阪編です。とは言っても、ほかの二作とのつながりはほとんどなく、一部の登場人物がかぶっているくらいですね。
話は会計検査院の検査官が実地検査の為に、大阪府を訪れるところから話が始まります。
やがて実地調査の対象は大阪府の外郭団体OJOへと移りますが、なかなか正体を見せないOJOの影には、何百年と守られてきた大阪の重大な秘密が隠されていた。
いや相変わらずの万城目ワールドですね、この話。
でも鴨川ホルモーや鹿男あをによしより、少し現実的かな?
大阪は日本のように思えて、実はその影に大阪国という国がある。
大阪育ちの男たちは普段は決してその存在を口にはしないが、いざ国の一大事となったとたん一斉に立ち上がる。
まあこういう設定って、なんとなくリアルさがありますよね。
いやリアルというのとも違うかな?
でも関東の人間である私が関西に出張等で出かけた時に感じる「東京がなんぼのもんじゃい」という関西人の気概のようなもの、そしてどことなく東京とは違う雰囲気に、ここって別の国のように感じたこともあります(おおげさですが...笑)
その大阪国という国の存在に、名前だけはだれもが知っているけどその実何をしているかよく分からない会計検査院という組織を絡ませてのストーリー展開はお見事というしかありません。
とても楽しく読めましたよ
著 者:万城目 学
出版社:文芸春秋
四六版:512ページ
価 格:1,650円
yomikakiさん☆こんばんは
関西と関東は明らかに違うもの、大阪国は本当にありそうな気がするなぁ~!
実はまだまだ隠していることがあるんじゃない?なんて思っちゃいました。
投稿情報: Roko | 2009/09/16 22:37
Rokoさん
やっぱりそう思いますよね。
大阪国は本当にあるんじゃないかと...笑
面白い本でした
投稿情報: yomikaki | 2009/09/17 07:20