フジテレビ開局50周年記念映画「アマルフィ~女神の報酬」の原作です。主演の織田裕二がイタリアを駆けめぐるエンターメント小説(オビより)です。
いやでも原作というより、映画のノベライズと言った方がいい感じ。
全体を通して、なんか織田裕二が演じることを前提にストーリーが練られているような気がしました。織田裕二が演じる主人公が、いろんな過去を背負ったミステリアスな外交官ってところもね。
それを強く感じたのは冒頭のギリシャでのエピソード。
ここでの話は本筋とはまったく関連が無いのですが、映画にしたとき織田裕二(厳密に言うと主人公を)を鮮烈に印象付けるという意味では非常に有効的だし、とてもビジュアルなシーンって感じがします。
そう思っていたら、後記があるのを発見。
そこを読む限り、やっぱり織田裕二という配役ありきで脚本を練って、それで小説にしたようですね。
でもまあ誰が主演だろうが、小説が先だろうが、映画はが先だろうが面白ければそれでよし。
最近メディアコンプレックスというのか、たいして面白くもない話を、小説・漫画・映画といういろんな分野で発表することによって話題づくりをするケースが多く辟易していたのですが、やっぱり肝心なのは中身なんだなとつくづく実感しました。
あのホワイトアウト等に見られる真保裕一の小気味いいテンポ。やっぱり面白いです。映画のヒット情況にもよるけど、なんだかシリーズ化されそうだな、この話。
著 者:真保 裕一
出版社:扶桑社
四六版:371ページ
価 格:1,575円
このシリーズ?が構想されたキッカケは真保さんと織田さんが雑談していて昔政治記者の人とのオフレコ話で、日本にも実は影で活躍する官僚がいる。警察やSPというのとはまったく離れて高級官僚として一介の警察権の届かない、外交官の権力を持って独自に動いている人が7人から10人はいるという話を聞いたからだそうです。
なんかワクワクしますよね~
ぜひシリーズ化して日本外交の裏舞台や政治に切り込んで欲しいと思ってます
投稿情報: あまるふぃ | 2009/06/22 19:15
あまるふぃさん
そうなんですか、そういう人が実際にいるんですね。
小説的にはシリーズ化できそうですよね。でも映画のシリーズ化は、今回のヒット具合と織田裕二次第かな?織田裕二は基本的にシリーズもんにはでないと聞いたことがあるので...
その辺はどうなんでしょう
投稿情報: yomikaki | 2009/06/23 07:18