この本、読書とはまったく関係のないmixiの某コミュで勧められていたので読んでみました。
さだまさしが小説を書いているのは以前から知ってましたし、どこか海外に行ったときに飛行機の中で「眉山」を上映していたので、書く小説の雰囲気は知っていました。
でも実際に小説を読むのは始めてです。
いやー驚きましたね、こんなにクォリティの高い、素晴らしい小説を書くとは。
この話は、実家を継いだ兄とひょんなコトから諍いを起こしてしまった真二。
気まずい雰囲気の中、兄から送られてきた父の遺品であるギター。真二はイギリスで作られたというそのギターの謂われを探しに行こうと、イギリスへ出かけることを思い立つ。そしてイギリスでガイドを頼んだ響子と湖水地方を経由してグラスゴーを目指す。
ざっと、ストーリーはこんな感じ
実際にさだまさしが自身の持つバイオリンのルーツを求めイギリスを旅した経験を元に書いた小説だそうですが、、だからか湖水地方やグラスゴーの風景がくっきりと浮かび上がってくるようです。
そして叙情的なストーリー。
登場人物それぞれの物語を巧みに組み合わせて、心の交流を描く。一言に心の交流を描く小説はよくありますが、たいていの場合はわざとらしくなっちゃうんですよね。ここまで巧みなものは初めて読んだ気がします。
眉山も改めて小説で読んでみようと思いました。
著 者:さだ まさし
出版社:幻冬舎
四六版:299ページ
価 格:1,500円
コメント