還暦を迎えたおじさん三人。
赤いちゃんちゃんこなんてとんでもない。
まだまだ引退するつもりもまったく無いというおっさん三人が集まってなにやら怪しい自警団を結成。その三人が町のトラブルを解決するというストーリー。まあ「三匹が斬る」の現代版コメディと言ったところ。
剣道の達人で祐希の祖父のキヨ、居酒屋の元亭主のシゲは柔道家、孫娘のような年齢の早苗ちゃんのお父さんノリはパワーアップをしたスタンガンを持つ持ち歩く怪しいオッサン
それぞれ個性的ではあるのですが、シゲさんの影がちょっと薄いかな?
一話完結で、全部で六つの事件が収録されてます。
恐喝に痴漢、詐欺にと町の平穏を守るために戦う三匹(三人)に、祐希と早苗の高校生コンビの軽いラブコメも交えつつ軽妙に話は進みます。
続編も書こうと思えば書けてしまいそうですね。
ただ...今までの有川浩の話と違い、制服モノ(自衛官等)でもないし、ベタベタのラブコメでもないんですよね。確かに阪急電車だって制服モノではないですが、なによりなんか世の中にに対するとんがった感じが無いんですよね。一般ウケするように丸くなったというのか...
今までの有川浩ファンからすると、物足りないかもしれません。
やっぱりターゲットというか、出版社(編集者)のカラーなんですかね?
そんなに会社のカラーが出るモノなのかなぁ?
ちなみに今回の出版社は文藝春秋。文藝春秋初の有川浩だからか、なんか気合いが入って三匹のおっさん特設サイトまで作っちゃってます。なんかやっぱり続編も作っちゃいそうな感じですね。
そんなに出版社のカラーがでるのなら、今度は幻冬舎から出してみてほしいなぁと思ったりして。
どんな作品になるんだろう?
著 者:有川 浩
出版社:文芸春秋
四六版:408ページ
価 格:1,600円
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