本屋をフラフラと歩いている時に目に飛び込んできたのが川西蘭の名前。
川西蘭といえば一世を風靡した作家ですが、そういや何時の間にやら聞かなくなったなぁと手にとってパラパラと...
私は川西蘭の本はあまり好きでは無かったと思うのですが、作風が変わったのか自分の好みが変わったのかこの本にはグイグイと引き込まれてしまいました。
この小説、一言で言ってしまえばスポーツ青春モノ。
主人公の洋が自転車レースと出会い、そして没頭していく様子が描かれていますが、ライバルや幼馴染の女の子など、ベタな設定の登場人物ばかり出てきます。だけど話がベタベタにならずに爽やかな感じがするのは、作者の文章力なのか設定が美味いのか...
第一巻では、単に好きというレベルで自転車と関わっていたの中学生の洋が、ロードレースに出会い、南雲学園の自転車部に練習生として参加、そして自転車競技にのめり込んでいく様子を画いています。第二巻では高校に入学して自転車部に入ったものの、自分自身を見失い目的も無く毎日を過ごすような、いわゆる青春の蹉跌をどう乗り越えるのかを描いています。
第二巻の方がちょっとベタ気味の設定で、ちょっとそれはあまりにもと思う人物が登場したりするのですが、まあそれはご愛敬
最近、主にジオキャッシング目的で乗り始めた自転車ですので、私は自転車競技の知識は皆無。でも知識が無くてもこの本は楽しめます。 早くも三巻が待ち遠しいです。
セカンドウィンド〈1〉・(2)著 者:川西 蘭
出版社:ジャイブ
文庫版:(1)418ページ (2)420ページ
価 格:(1)798円 (2)735円
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