あなたは泳げますか?
泳げるとしたら、泳げない人にどうやったら泳げるのか説明できます?
泳げない人にとってどうやって泳ぐのか説明するというのはとても難しいですよね。
少しだけでも泳げる人に対しては、こうしたらもっと速くあるいはラクに泳げるよとうアドバイスはできたとしても、まったく泳げない人にアノ感覚を言葉にして説明するのはとっても難しそう。まあ教えられるほど泳げるワケじゃありませんけどね。
この本は、泳げないノンフィクション作家の高橋秀実さんが、一念奮起して鬼コーチの(泳げない人にとって)理不尽な要求にも耐えながら通い、泳げるようなった?涙の記録です(笑)
だいたい大人になってからだと、泳ぐことを体で覚えるというより頭で理解しようとするからますますタチが悪い。やっぱりソコには泳げる人と泳げない人との間の深い溝があります。
私は一応は泳げるのであまり深く考えたことがありませんが、この本の涙ぐましい努力と描写を読むと、泳ぐということがこんなにも難しいことだったのかと頷きそうになります。
しかしこの本はそれだけではありません、各章(各レッスン?)の合間に秀実さんに水泳を教えた桂コーチがツッコミを入れているのです。(厳密にいうと、まあツッコミというよりは通信教育の赤ペン先生みたいな感じかな?)
これがまたいい感じで、読んでいてとても楽しくなります
泳げる人も泳げない人も楽しく読めますよ。
著 者:高橋 秀実
ジャンル:ノンフィクション(エッセイ)
出版社:新潮社
文庫版:220ページ
価 格:420円
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