図書館戦争で一躍売れっ子の仲間入りを果たした有川浩のデビュー作です。
昨年図書館で貸し出し予約をしたのですが、なが~い順番待ちをして(半年!)ようやく借りることができました。
宇宙から飛来した白い隕石。
それと同時に発生した人間が塩に代わってしまうというの塩化現象。そんな世紀末の東京の片隅で出会い、暮らす秋葉と真奈。
やがてこの塩化現象を止められるかもしれない仮説が出てくる。そしてその仮説に基づいた作戦を実行するのは...秋葉の正体とは?
初めの方は、人間社会が終焉を迎えようとした時、人がどのようにそれを受け入れ々の様子を綴ったエピソードでう視点で話が始まります。このあたりはまるで、新井素子の「ひとめあなたに...」を彷彿させますね。
しかしだんだんと話は制服フェチの有川浩らしい、自衛隊の人たちとの激甘ストーリーへと話は展開していきます。まあ電撃文庫というのがいわゆるライトノベルの文庫で、若者(ティーン)向けなんでしょう。そういうった意味では読んで、こっ恥ずかしくなるオヂさんはターゲット外なんでしょうけど...
ちょっと難点を挙げるとすると、話の展開というか雰囲気が前半と後半がだいぶ違うのがちょっと気になります。前半は荒廃した人間模様を知らしめる為に必要なんでしょうけど、ちょっと繋ぎが弱いかな?
でも図書館戦争のルーツともいうエッセンスがそこかしこに見られて楽しめました。個人的には、甘さ控えめで(笑)、阪急電車のような話をどんどん出して欲しいな。
ちなみに読んだ「塩の街」は電撃文庫版なのですが、ハードカバー版?の塩の街は加筆修正されている上、この話からスピンアウトした野坂夫婦の話も載っているそうです。
著 者:有川浩
ジャンル:小説
出版社:メディアワークス
文庫版:305ページ
価 格:578円
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