実に久しぶりに阿刀田高の本を読みました。
昔はよく読んだのですが、ここ7~8年いや10年?まるっきり読んでいません。
でも先日、本屋に行ったら、この本が平積みになっているじゃないですか。
ちょうどボルネオで読む本は図書館で借りようかどうしようか迷っているところだったのですが、思わず手にとったのが運のつき、
そのままレジに持っていってしまいました。
この本に載っているのは全部で12話。
どの話も、所帯持ちに男がちょっと空いた時間に昔の街を訪れ、若い頃に思いを馳せる、なんて感じの話です。昔通った喫茶店、
住んでいたアパートなどを目にして思い浮か昔の恋。当時はよく判らなかったアノ会話が、今にしてようやく理解できたりして...
いやー阿刀田高ってこんな小説を書いてたんだっけ?
なんだか昔読んだ本とはだいぶ趣きが違う気がします。直接的な表現が無い分、かえって隠微な感じがしますね。
まっ、それはともかく昔住んでいた街を訪れるというのは、感慨深いものですよね。例え街並みがガラっと変わって、 どこか昔を思い起こさせるものがあるものです。それをきっかけに昔のことがアリアリと思い出したりします。 艶っぽい話じゃなくてもノスタルジックな気分になるもんです。
今度、昔住んでいたところに行こうかな?
著 者:阿刀田 高
ジャンル:小説
出版社:新潮社
四六版:331ページ
価 格:1,680円
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