東野圭吾の新作。
「不倫をするやつは馬鹿だ」そう思っていた僕だけど、よりによって「旦那が浮気したら殺す」と呑み会の席で発言した派遣社員の秋葉と不倫の恋に落ちてしまった。
しかもその秋葉は、まもなく時効を迎える殺人事件の真相を知っている。時効の日が来るまでは絶対にあかせない秘密をもった彼女。真相を探り続けてきた被害者の妹や刑事から、少しずつ事件の様子が判ってきた。
簡単にいうと、不倫の恋に落ちていく様子とまもなく時効を迎える殺人事件とを絡めた話です。
やっぱり東野圭吾の文章力は凄いですね。ぐいぐいと引込まれていきます。
けれど肝心の話の内容はちょっと...
思っていたほど殺人事件の秘密は大したこと無かったし、不倫の恋の結末もちょっとあっさりというか、どうなったのかよくわからないというか、イマイチ不完全燃焼です。
話の終わり方は村上春樹の「国境の南、太陽の西 (講談社文庫)」に通じるところがあるけど、比べるまでも無いお粗末な終わり方です。
やっぱり文章力があるんだから、もう少し話を練って欲しかったなぁと思いました。
多作にならなくてもいいと思うんですけど。
著 者 東野 圭吾
ジャンル 小説
出版社 角川書店
四六版 336ぺージ
価 格 1,680円
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