不治の病を患う息子、時生。
主人公の拓実は若い頃、自分の息子に会ったことがある。いや自分の息子に会ったからこそ、現在の彼がある。
そんな不思議な体験を綴った、いわゆるタイムスリップものです。
読了後、さすが東野圭吾だなと感じた話でした。
さすがというのは、この話が面白かったとか、感動したという意味ではありません。
確かに面白いあるいは感動した気分にはさせられますが、よく考えると面白くも感動的でもありません。 そういう気にさせられる東野圭吾の文章力が、さすがだとは感じましたけど
ストーリーは、主人公が若い頃巻き込まれたトラブルをタイムスリップした息子が助けるといった、面白くもなんともないストーリー。けれどよく考えると、なぜトラブルに巻き込まれたのかがイマイチ納得いかないし、トラブルが解決したかどうかもよくわからないウチに終わってしまいます。
だいたい話の冒頭に出てくる、不治の病である息子や健気な妻はまったく本筋のストーリーには関係がありません。なんだかなぁ...
イマイチ、すっきり感がない話でした。
著 者 東野圭吾
ジャンル 小説
出版社 講談社
文庫版 544ページ
価 格 790円
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