マリーンズの魂のエースと言われるジョニーこと黒木智宏。マウンドの上からバッターを睨みつけ、雄叫びを上げる。
最近は1軍で登板することはほとんど無くなりましたが、それでもマリンスタジアムでジョニーが登板すると球場の雰囲気はガラリと変わります。そう選手もファンでさえも。
昨年、ジョニーが先発した8月28日は凄い熱気でした。
この本はそんなジョニーの半生を追った本です。
ジョニーの半生を追う上で外せないのが、1998年。
プロ野球記録へリーチをかけた16連敗した後のマリンスタジアム、球場を去ろうとする選手達をマリーンズファンは罵倒するのではなく、ただひたすら『俺たちの誇り』を歌い続けたこと
それを受け次の試合で登板したジョニーは渾身のピッチングで3対1とリードを守り、迎えた9回裏。
ツーアウトで迎えたプリアムを2-1と追い込んでおきながら、2ランホームランを放たれて同点に。
がっくりとマウンドに蹲るジョニー。
この二つのシーンはマリーンズファンいやプロ野球ファンならずとも記憶している人は多いのではないでしょうか?
結局、マリーンズは18連敗で新記録を更新してしまうワケですが、この本ではその時のチームの雰囲気、ジョニーの想いを丁寧に拾い上げています。スポーツは筋書きのないドラマとよくいいますが、1試合だけで充分ドラマであるのに、さらにシーズンを通すとさらに劇的なドラマとなりますね。この1998年の記述は、読んでいて思わず涙してしまいます。
野球に興味がある人も、そうでない人にも勧められる一冊だと思います。
しかし絶版なんですよねぇ...惜しい(私は図書館で借りました)
でアマゾンさんで見たら、この本マーケットプレイス(中古)で3800円している!
定価が1800円なので倍のプレミアがついてるんですね
著 者 平山 譲
ジャンル ノンフィクション
出版社 毎日コミュニケーションズ
四六版 349ページ
価 格 絶版
コメント