前回、”東京DOLL”で懲りたはずなのに、また石田衣良の小説を買ってしまいました。
今度は恋愛モノの短編集、神楽坂のタワーマンション メゾン リベルテ を”舞台に”、というより”住んでいる人たち”の10の物語が収められてます。
あとがきにもありますが、恋愛モノの短編集は3冊目で、前は20代、30代と年齢別に書いてきたけど、今回は場所にこだわって書いてみたとか...
で、神楽坂のタワーマンション ”メゾン リベルテ” に住む人たちの物語となったワケですが、読んだ限りでは、全ての話が場所で繋がるような感じが無く、場所がテーマであるようには思えませんでした。
むしろ、”場所”というより、タイトル作の ”愛がない部屋” という点で繋がっていると考えたほうがしっくりきます。
DV、ルームシェアをする男女、いきずりの浮気を重ねる主婦、老いらくの恋。どの話にも共通するのは男女の空虚な関係。
どの話もサラリと綴られていて、映画の1シーンを切り取っただけのような話が続きます。
それはこれから話はどうなる?って、ところで終わっているのが大きいのだと思います。
なんでイマイチ満たされない読了感を感じました。ちょっと不満。
でも石田衣良の本って、なんか買っちゃうんですよね。
しかし神楽坂を選んだのは以前住んでいた場所だからとありますが、あまり街の雰囲気を感じられなかったなぁ。なんでだろう。
著 者 石田衣良
ジャンル 小説
出版社 集英社
四六版 221ページ
価 格 1,575円
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