この本はあの「ダ・ヴィンチ・コード」のラングドン教授のシリーズ第一作です。
なのですがそれ以上に、シンクロニシティという言葉を思い出してしまう程、まさに情景が浮かび上がってくるようなタイミングで読んでしまいました。
この本の設定はローマ法王が亡くなり、次期法王を選出する「コンクラーベ」という投票を行われるバチカン市国が舞台なのです。奇しくもヨハネ・パウロ2世が亡くなり、8日に葬儀が行なわれたばかり、コンクラーベも間もなく開催されるでしょう。
さらにバチカン市国を守るスイス衛兵も、昔スイスのルツェルンに行ったとき見た「瀕死のライオン」像を思い出させますし、もうひとつの舞台となったCERN(欧州素粒子物理学研究所)も行った事こそないもののそれに対応する日本のKEK(高エネルギー加速器研究機構)には行ったことがあります。
いろいろ思い起こさせることが多く、そのためじっくりと読みました。
話の筋はCRENで作られた強力な破壊力を持つ”反物質”が何者かに盗まれ、コンクラーベを開催しようとしているバチカンに持ち込まれた!その反物質を納めたカプセルを24時間以内にCERN戻さないと大変なことになる。どうもそれには宗教に反対的立場を持つイルミナティという秘密結社が関わっているらしい。事件を解決すべく、ラングドン教授は...
とまあ秘密結社の陰謀をラングドン教授が阻止するといった筋ですが、ダ・ヴィンチ・コード同様息もつかせぬ展開で、グイグイと読ませます。しかも話の始めから終わりまで24時間程度というピッチの早さもダ・ヴィンチ・コードと同じ。
面白かったですよ。
ちなみにこのラングドン教授はシリーズ化するのでしょうか?
次はどんあ秘密結社と陰謀が出てくるのか楽しみです(笑)
著 者 ダン・ブラウン
訳 者 越前 敏弥
ジャンル 小説
出版社 角川書店
四六版 343/249ページ
価 格 (各)1,890円
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