三島賞は矢作俊彦氏の「ららら科學の子」(文芸春秋)に、山本賞は熊谷達也氏の「邂逅(かいこう)の森」(同)に決まった。 5/18 朝日新聞社
昔、FM東京でやってたラジオドラマ。それがきっかけで読み始めたのが矢作俊彦の「マンハッタン・オプ」。谷口ジローののイラストとあいまってどっぷりとハードボイルドの世界にはまりました。
でも本の作者紹介には、「ピンカートン東京支社勤務を経て」とかいったふざけた略歴を書いてたりして、どんな人なんだろうと思いました。(あっピンカートンって、レイモンド・チャンドラーとかのハードボイルドの世界では超有名な探偵社ね)。
でも、そのころ本当に矢作俊彦にはまりました。「コルテスの収穫」の下巻を今でもまっているほど(笑)。こいつは眉村卓の「とらわれたスクールバス」状態で、上巻・中巻の次がン十年出ていません。文庫書き下ろし作品のはずなのに...(笑)
思わず昔の想いがメラメラと巻き起こり買ってしまいました。
話の筋は...
昔、ひょうんなことから日本から密出国し、そして30年ぶりに帰ってきた主人公。
あのころ、暑い学生運動があった日本は、いまやまったく違う国になってしまった。
って感じのストーリーです。
うーん正直、面白くなかったです。
昔読んだ話のように、シニカルな、それでいて芯のある、熱い想いを秘めた主人公がじゃないんですよね。こっちが昔と違う環境(前は中高生だったもんで)にあったことも否めませんけど。
ららら科學の子
矢作俊彦 著
ジャンル 小説
出版 文芸春秋
480ページ
価格 1,890円
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