本のタイトル作「デッドエンドの想い出」を含む短編集。全部で5作品入っていますが、どれもほんわかした陽だまりのような話ばかりです。よしもとばなな らしいと言えばそうかも。タイトル作よりむしろ一番初めの「幽霊の家」が一番印象に残っています。気のいい男の子と女の子のラブストーリーです。変わらないってことは悪いってことではない。むしろ幸せなことかもしれないって考えさせられます。
その他にも「おかあさーん!」にでてくる女の子は確かに大変な経験をしたんだけど、まわりの人達に支えられてなんとかやっていけそうだし、「デッドエンドの思い出」の主人公は失恋のショックを叔父さんの知り会いの店で働く男の子に励まされて何とか立ち直る。安心して読めますし、読んであったかくなれます。
今の季節、窓際で日向ぼっこしながら読むのに最適かも。けど反面、刺激が無くてつまらんという見方もあるなぁ。
デッドエンドの思い出
よしもとばなな 著
ジャンル 小説
出版 文芸春秋
232ページ 四六版
価格 1,143円+税
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