私のいる幼稚園に転入してきたウメ子は他の子とはちょっと違う。私の苦手なジャングルジムだって、てっぺんまでスルスルと登るし、みんなが逆らえないユカちゃんにだって遠慮はない。着ている服だって真っ赤なエプロンドレスだったり、ロビンフッドみたいな緑の服とか変な服ばっかり。そんなウメ子にはお父さんがいない。お母さんとの二人で暮らしている。大きくなったらどこにいるかわからないお父さんを探しにいくだって...。
時々街にやってくるお兄ちゃんの大好きな紙芝居屋の源さんは、ウメ子のお父さんを知っているみたいだ。ウメ子のお母さんの古い友達。ある日久しぶりに街にやって来た源さんは、今度ウメ子のお父さんに会いに行くと言う。それを知ったウメ子は...
幼稚園児のお話です。面白いんだけと、ふと我に返ると、幼稚園児がこんな目的のある行動を取るかというと...?せめて小学生からですよねぇ。ちょっと釈然しないなぁ。まあ確かに中学生になって振り返っている体裁を取っているけどね。
ウメ子
阿川佐和子 著
ジャンル 小説
出版 小学館
258ページ 四六版
価格 1,500円+税
文庫版有り
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