台風が来たあとなどに浜辺にでると様々なものが流れ着いてますよね。
見知らぬ文字のポリ容器や場合によっては椰子の実など。日本は島国でしかも海岸線が長いことから昔からいろんなものが流れついてきました。その中でも大きいのが船そのもの。しかも流れ着いた船の中に見られぬ格好をした人が乗ってたら...
この本は江戸時代から明治初期にかけて、日本に漂着した異国船の話です。
御宿に漂着したサン・フランシスコ号の場合、漂着時に村民総出で乗組員を助け、漂着した積荷はきちんと集めて返したことが感謝された。(当時の世界情勢の中では漂着物は拾った人のものとなるのが当たり前、下手すれば漂着した人は皆殺しで積荷を奪われるのが常識だったそうです) それが縁で御宿の町は約400年後の1978年にメキシコの大統領を迎えた...。
大分に流れ着いたリーフデ号の場合、その船尾に飾られていたエラスムス(宗教改革の発端となった「痴愚神礼賛」を書いたオランダ人)の像が、その後栃木県佐野市で「アズキ砥ぎばばあ」として祭られた...。
などなど、全部で8隻の異国船の漂着時の記録とそれを発端とする騒動や近年の交流について書いた本です。
異国船漂着物語
難破船と、彼らを救った浜辺の住民たちとの交流秘話
著者 松島駿二郎
ジャンル ノンフィクション
出版 JTB
253ページ
1,500円
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