イランでの自衛隊のPKO関連の文章等を読んでいて、ふと実は陸上自衛隊についてよくしらないなぁと思って借りてきました。
24万人以上いる自衛隊員の中の半数以上の14万人を占める陸上自衛隊。そんなにも自衛隊隊員がいるにも関わらず、自衛隊についてはよく知らないですよね。やはり第二次世界大戦、そして憲法第九条等で、自衛隊について語るのはタブーのような雰囲気があるのがその一端かもしれません。
でも阪神大震災の時など、災害時に頼りになるのは自衛隊。
そして日本が世界に貢献できるPKO、その主体はやはり自衛隊ですよね。しかもその活動の主体は陸上自衛隊となります。この本ではその陸上自衛隊の災害時派遣やPKOといった活動状況、普段の訓練や生活について、そして部隊の編成や課題点など大きく三つのパートに分かれています。
どことなく自衛隊寄りのスタンスに立った内容ではあるものの、災害派遣やPKOなどのその舞台裏はとても興味深いです。
特に鹿児島県薩摩川内市の水害、阪神大震災の災害派遣だけでなく、十勝沖地震のような災害出動に至らない準備をしている様子など考えてみれば出動にいらたらないケースもたくさんあるんですよね。
PKOも同じ、こないだのイラクの派遣ばっかりが目につきますが、中東のゴラン高原へのPKO派遣は小規模ながら10年以上も続くもの。そこでの活動は高く評価されているようです。
この本、表紙が表紙だけになにか軍事マニア向けのような気がしてしまいすが、多岐に渡る自衛隊の活動の一部を垣間見ることができたような気がします。
監修 小川和久
ジャンル ノンフィクション
出版社 小学館
四六版 272ページ
価 格 1,575円
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