ひらがなで「ひとごろし」のタイトル、思わず本屋で目を惹かれ、パラパラとページをめくって、思わず買ってしまった本です。オビのセリフもなかなか凄い。「明野照葉はやっぱり凄い!女の怖さを書かせたらトップクラス」ですからね(笑)
でも実際、読んでみての感想はというと「ひぇぇーー、女って怖えぇぇーーー!」(笑)
オビの言葉に偽り無しです。
主人公、康史は独身のフリーライター。
学生時代からの行きつけのお店。夫婦二人でずっとやってきたお店に新たに雇われた弓恵。はかなげな弓恵に次第に惹かれていく康史。だが彼女の過去が謎、彼女の過去には何があったのか?
やがて弓恵の過去が徐々に明らかになりますが、明らかになることと同時にだんだんと彼女と深い中になる康史。気づけばのっぴきならぬ状況に追い込まれていることに康史は気づきますが、その時にはもう...
おかしいのは彼女だけなのか、いや彼女だけでなく腹違いの妹、萌子や養母の園子も変かもしれない。
いやおかしくないのは誰?
はっと気づけば、もうそこはすっかりと明野照葉の世界にすっぽりと入り込んでいました。怖えぇぇ!
私自身、康史が母親に感じたような疎ましさは、学生の頃は感じたことがあります。ほっといて欲しいと感じるのは男ならなのでしょうか?
作者は女性のようですが、男目線の母親や妹、それに恋人といった女性像に、女性だからこそ敏感に感じている怖さをプラスしているから怖いこと怖いこと、もうホラーの世界ですね。この本読んで、一瞬、周りの女性を見る目が変わってしまいました(笑)
でも...またこの人の本を読んでしまうかも
著者:明野照葉
出版社:角川春樹事務所
文庫版:355ページ
価格:667円+税
yomikakiさんが帯を書いたらもっと売れるかも☆
どんなに怖いのか(笑)読んでみたくなりました。
投稿情報: aromaco | 2010/01/04 02:10