本屋でタイトルに興味を持ち、ぱらぱらめくったあと、思わずレジに向かってしまった本です。
東京でアジアの各国語新聞を発行するエイジアン新聞。
そこから原稿の執筆依頼を受けた主人公は、アジアの屋台村のような混沌まみれた、でも活気のある新聞社に魅せられ、いつのまにやら編集顧問になっていた...
とまあなんだかワケわからん私小説っぽいストーリーです。
でもあのアジアの屋台のようないろいろな個性を持つ、いい加減のようでしたたかでたくましい各国の人たちが、実に魅力的。
クスッと笑えるエピソードや、「こういう人いるねぇ」と身の回りに当てはめながら読んだり...小説のようでありながら、各章にぜんぜん繋がりがないので、時間の空いた時にパラパラと読んでもOK。
読んだからといって、何か得るモノがあるとかそういう本ではありませんが、アジアの屋台村のような雰囲気を感じたい時(どういう時だ?)に最適ですね。
著 者:高野秀行
出版社:集英社
文庫版:301ページ
価 格:630円
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