藤沢周平原作で、数年前に真田広之/宮沢りえが出演で映画化されましたね。
映画自体見てないのですが、ずいぶんと評判が良く以来、続々と時代劇映画が作られていったような気がします(「武士の一分」とね)
「たそがれ清兵衛」自体は40ページほどの短篇で、この本には同じような「ど忘れ万六」や「ごますり甚内」などのあだ名がつけられた下級藩士の生活を描いた短篇が8篇、納められています。
どの主人公も、普段は人に小馬鹿にされてはいるけど、そのことを気にしはしません。
むしろ言わせたいヤツには言わせておけと、貫禄すら漂っています。
そう、どんなに小馬鹿にされても、平静でいられるのは並大抵でない剣の腕があるから...
そしてその剣の腕を生かし藩の一大事を救います。
話のあらすじを書くとこんな感じ。
はっきりいってどの話もワンパターンです。
でもやっぱり時代小説のストーリーってさしたる重要性はなくて、情緒たっぷりの下級藩士の暮らしぶりや、やっぱり武士道とはなんぞや、なんて部分がポイント高いですよね。
その点は流石、藤沢周平、読み応えがあってよかったです。
ちなみに人によって好みはあるでしょうけど、 収録されている中で私が一番すきなのは「だんまり弥助」かな?
普段無口な人が、饒舌になるときとは...
ちょっと考えちゃいます。
著 者 藤沢 周平
ジャンル 時代小説
出版社 新潮文庫
文庫版 379ページ
価 格 580円
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