TVプロデューサーをしている主人公の元に、知能をもった牛がやってきて「我々を食べるな」と主張するからTVに出せと言い始めたから、さあ大変。
やがて各地で続々と、牛によるデモが起こり、そこに動物保護団体の活動も加わってとうとう「牛権法」なるものが成立してしまいます。
設定そのものはSFですが、どちらかというと主人公を巡る人間模様を描いた小説です。離婚の危機にある主人公と妻の関係、知能をもった牛を出演させたことによる職場における人間模様の変化、世間の目、騒ぎの中で変化していく周りの人々と主人公自身の描写が興味深く読めました。
でも面白かったかというと...正直なところ、あまり面白くなかったと言わざろう得ませんでした。
著 者 井上 剛
ジャンル 小説
出版社 徳間書店
四六版 380ページ
価 格 1,995円
コメント