清朝末期の中国、燃料用に家畜の糞を拾って生活する李春雲、期待を背負って官許の試験に挑む兄の影で放蕩を重ねる梁文秀。
年老いた占いの老婆のの予言と同時に二人の人生は大きく動き始めます。一人は人心乱れ、列強の侵略甚だしい清を立て直すために、そしてもう一人は清の後宮の宦官の最高位を目指して...
海外の小説だと、登場人物が良く覚えられないという話を良く聞きます。
私は比較的大丈夫な方なのですが、今回はかなり手こずりました。
理由はたくさんあります。
1.登場人物が多い
2.同じ人が様々な呼び方で呼ばれる
3.同じ苗字の人が多い
などなど。
話は面白くて夢中に読みましたが、なかなか人が覚えられず、何度人物紹介を見たことか(笑)
正直主人公の影が薄く、前述の二人が主人公かどうか疑わしところもあります。
むしろ西太后が主人公なのかもしれません。
中国という国、あまりにも国が大きすぎ、時代に合わせ変われない。そんな清朝末期の様子が見事に描かれいる気がします。どうにかしようと、もがく人々。
当然のことなのですが、自分の立場でしかものを考えられない。うまくいくようでいて、いかない。
天の采配はどう転ぶのか。天命は誰の元に。
雄大な中国という国を感じさせる小説で面白かったですね。
ただもう少し話を整理したほうが、より頭に入ると思います。一読じゃちょっと理解しづらい気がします。
著者 浅田次郎
ジャンル 小説
出版社 講談社
四六版 (上)351ページ (下)412ページ
価格 各 1,890円
ああ、人物紹介何度も見てるの、同じです~(笑)
相関図みたいのもほしいです。文庫になったので読んでました。
投稿情報: mononoke | 2005/02/19 16:40
mononokeさん、こんにちは。
人物紹介、何度も見ちゃいますよね。
相関図!いいですね。
相関図にその人が相手をなんと呼んでいるのかも付け加えて欲しいです...
投稿情報: yomikaki | 2005/02/20 20:39