マット・デイモン主演の映画「ボーン・アイデンティティ」と「ボーン・スプレマシー」
その原作となる「暗殺者」と「殺戮のオデッセイ」は映画と異なったストーリー展開で、読み応えのあるストーリーでした。シリーズ最終作となるこの本もご多分にもれません。
主人公ジェイソン・ボーンことデビット・ウェブ、宿年のライバルであるテロリスト ジャッカル、CIAくらいならまだいいです。そこにKGBやNYのギャング、世界的秘密組織メデューサも加わった日にゃ、何がなんだか判りません。 じっくり読まないと利害関係がちっとも理解できない、まさに陰謀渦巻く世界です。
「暗殺者」は記憶を失ったということで自分は何者かと苦悩する姿を、「殺戮のオデッセイ」はCIAエージェント ボーンの人格と大学教授 ウェブの人格との間を行き来し狂気の世界を見せた話でしたが、今回の話はなんだか策略ばかり渦巻きすぎて、あまり内容が無かったような気がします。
映画「ボーン」シリーズも恐らくあと一作、作られるのではと思いますが、そもそも映画と原作はかなり違ったストーリーですので、もう少し話の筋をすっきり整理した脚本になるのではないでしょうか?
そしたら面白いんじゃないでしょうかね。
著 者 ロバート・ラドラム
訳 者 篠原 慎
ジャンル 小説
出版社 角川書店
文庫版 454・491・442ページ
価 格 700・740・680円
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